生体肝移植に向けて:生体肝移植手術

生体肝移植手術 その1

さて当日です。
前日夜ぐらいは眠れないこともあるかもしれないと、睡眠薬をもらっておきましたが、結局使うことはなく割とよく寝られました。

当日朝は6時頃に起きてぼちぼち準備が始まりました。
おなかの中をからっぽにしておかないといけないので、下剤(これは前日晩だったかも)や浣腸で処理しました。手術後はしばらくまともに動けないので、血栓ができないよう弾性ストッキング(きついハイソックスみたいなの)というのも履きました。

手術室には8時50分に入ることになっていましたが、それもお呼ばれがあって「さあ、いこか」てなもんです。
テレビのようにストレッチャーに乗せらることもなく、歩いて手術室前まで行きました。

※自力で動けない患者さん以外の場合は、意味があまりないので歩いて移動してもらうことになってきているようです。

一応、手術室の前までは家族の見送りもありました。

一番外側のドアが開いて手術ブース内に入ると、そこには無数の手術室が!
自分の処置される手術室は一番奥なので、結構遠かったです。

まずは、手術台の上に寝転がるのですが、台は思ったより小さく人が一人乗ったらいっぱいいっぱいというように感じられました。
ライト類なんかも、小型,高機能化されているのかドラマみたいに「カッ!」と灯くような感じのものではなかったです。
いろいろイメージとは違うもんです。

台の上に乗ったあとは、点滴から軽い麻酔薬(ボーッとなる薬と説明されました)が入ったり血圧計が装備されたり口にマスク当てられたり、ナンヤラカンヤラいじられましたが、もう既に自分は寝てるだけ。
(多分)口のマスクから全身麻酔が入ってきた途端に意識はなくなって、次に目覚めたときは集中治療室のベッドの上でした。

おわり。
自分は延々と麻酔にかかってる訳ですから、手術内容のレポートはムリでした。
手術自体は当日の23時半頃に終わったそうです。自分が目覚めたのは、そのもっと後になりますが、丸一日寝てたかもしれないと思って初めて発した言葉が、目のあった医師に対しての「今何日ですか?」でした。幸いにも手術翌日23日の午前だったので、丸一日寝続けたということはなかったです。

その後は家族の人が来たり、明けて翌朝(昼かも)にもお世話になった方が来られたりしましたが、とにかくまだ断続的に寝たり起きたりしているような状況で時間の感覚なんかは全くなかったです。

(2005.12.3)

生体肝移植手術 その2

翌日からは、さっそく手術後の生活の始まりです。
検温や採血,エコー検査やレントゲン撮影のほか、感染を防止するための1日4回の歯磨きとうがいもあります。
ただ、まだ体のあちこちからチューブ類は伸びているし、腹部を縦横にバッサリ切っているので、体が痛くてどこにも力が入りません。なにもかも看護師にやってもらわないとできません。
それでも、翌日は雑談するなど多少余力がありました。
しんどかったのは翌々日で、この日は自分で言葉を発するような気力もなくぐったりしていました。

体が痛かったりしんどくても、早く動いた方が回復が早いということだったので、3日後からは無理矢理動き出しました。
まずは、ベッドサイドに座ることだけで精一杯, その次が歩行器を使って 看護師に支えもしてもらって部屋の中を数歩歩く。たったこれだけのことですが、歩行器にもたれかかっていないとどこにも力が入らず、傷口から上下に分かれて体が横滑りしそうに感じました(ドラえもんのひみつ道具か!)。
さらにその翌日は無理した反動からか、起き上がる気力もまたなくなってしまい朝から晩まで寝ていました。

そんな状態で、以降2日動けて1日しんどいような状況が続きつつ、全体的には徐々に体力的な調子は戻ってきているようです。
特に体の痛みに関しては、術後10日過ぎた頃からかなりなくなってきて、現在(12/3)時点では、起きている姿勢から横になるとき以外はきつい痛みは感じなくなってきました。
チューブ類や点滴も徐々に少なくなってきて、その段階ごとにも少しずつ行動範囲が広くなってきています。

(2005.12.3)

生体肝移植手術 その3

術後の合併症の中で、精神的な部類に入ると思いますが「せん妄」というのがあります。
落ち着きがなくなったり、幻覚,幻聴があったり、見当識障害, 暴力行為・・・ということなのですが、集中治療室に居る間は自分にも若干ありました。

一番ひどかったのが幻聴で、居ない人同士の話し声が聞こえたり, 常に耳鳴りのようなゴーゴーするような音が響いたり, どこからともなく音楽が聴こえてきたりしました。 かかってもいないCDを止めてくれと言われた看護師は、さぞ困ったことでしょう・・。
(幻聴自体はボロクソに疲れたときに何度かなっているので、大体は判断はついたのですが)

あと幻覚では窓の外から医師がこちらをじっと見ていたり, ということもありました。

面会の人が来るとピタッと止んだりしたので、多分に精神的な面が強いのでしょう。

また、手術した週の土曜日は朝から晩まで寝続けてしまったため、消灯の合図とともに逆に目が覚めてしまい明け方まで眠れないということもありました。この時はこの時で、こんな日が延々と続くのかとゲンナリもしました。

まだしっかりしたものではないですが、口から食べ物を取れるようになったり, 痛みがなくなりある程度自由に動けるようになってくると精神面の回復も早く、体力面と相乗して自分としては現状はまずまずこんなものかな, と思っています。

(2005.12.3)