■提供の意思ないこと「言い出せない」
生体腎移植にあたり、ドナー(臓器提供者)候補者に無言の圧力がかかっているケースが夫婦間に多くみられることが、松江青葉クリニックの春木繁一院長(精神科)の調査で分かった。
春木院長は東京女子医大(東京都新宿区)の客員教授を今年3月まで務め、生体腎移植を受ける患者やドナーのカウンセリングを実施。平成13年までの十数年間、移植前に担当医から腎提供の意思確認の依頼のあった夫婦間移植の61件について分析した。
このうち17件では、腎提供の意思がないことを「言い出せない」といったケースや、提供を拒絶することで生じる家庭内暴力を恐れ、ドナーになることを半ば強制されていたケースもあったという。ドナー候補が妻のケースは13件、夫のケースは4件だった。
カウンセリングが始まったことで、病院に来なくなったケースも11件あった。いずれも、妻がドナー候補。これら計28件の移植は実施されなかったが、精神科医のカウンセリングがなければ実施される恐れもあった。春木院長は「夫婦間の生体移植の場合、提供したくないと言い出せないケースがある。専門家が面接を行う必要がある」と述べた。
(2006年11月28日 産経新聞)
投稿者:1-12-bike 日時:2006年12月05日 10:26 | パーマリンク