病気で摘出した腎臓の移植を続けていた宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠医師(66)は3日までに、共同通信のインタビューに応じ、病気腎移植を公表しなかったのは「あの病院はがんの腎臓を移植するという話が独り歩きするのを恐れた」と話した。
5日に初公判を控え、病気腎移植が表面化する契機になった臓器売買事件については「巻き込まれたが、被告らに恨みはない」と述べた。
万波医師によると、前任の市立宇和島病院で1990年ごろに初めて手掛けた病気腎移植は腎がんだった。80年代以降、診断法の進歩で小さながんも発見できるようになり、がんを切除して腎臓を残す考え方が広まった。それでも摘出を望む患者がいることから、移植への利用を思い付いたという。
万波医師は「4センチ以下のがんは取って腎臓を本人に残しても問題ないという臨床的な根拠がある」と説明。経験上も、がんが再発したケースはないとした。医学界の理解を得てから実行に移すという考えはなかったという。
移植を受ける患者は免疫抑制剤を使うためがんになりやすいとの指摘もあるが、万波医師は「人間の体には異物を排除する力がある。免疫抑制剤を使ってもがん細胞は殺されるのでは、と考えた」と反論した。
どの患者に移植するかは、患者の生活や事情を考慮して自分で判断していたと説明した。
また、国の規制がなければ病気腎移植を今後も続けたいとの考えを示したが、禁止されれば「無視してすることはできない」と話した。
一方、宇和島徳洲会病院が11月26日、病気腎移植を受けた患者のうち2人は病名を知らされていなかったと発表したことに対し、万波医師は「それは絶対にない。本人に嫌というほど話した」と否定した。
(共同)
(2006年12月03日 17時37分)
投稿者:1-12-bike 日時:2006年12月05日 10:22 | パーマリンク