病気腎移植 厚労省規則に違反か 保険診療 実験的行為を禁止

宇和島徳洲会病院の監査に入る愛媛社会保険事務局関係者ら=22日午前9時半ごろ、宇和島市住吉町2丁目
宇和島市の宇和島徳洲会病院や市立宇和島病院などで発覚した病気腎移植が、保険診療での実験的な医療行為の禁止などを定めた厚生労働省令の療養担当規則に違反する可能性があることが二十二日までに、関係者の話で分かった。同省と愛媛社会保険事務局、県は同日も、前日に引き続き宇和島徳洲会病院の共同監査を実施。診療内容や診療報酬請求をめぐる規則違反の疑いについて詰めの調べを進めているもようだ。

療養担当規則は保険医療機関と保険医が順守すべき基準を定め、特定の病院を除いて「特殊な療法または新しい療法」を原則禁止している。
厚労省などによると、健康保険が適用されるのは有効性や安全性が確認された診療で、実験的な手術などは「特殊療法等」に該当。保険医療機関には「妥当適切」な診療も義務付けている。
腎疾患患者からの腎摘出や病気腎の移植について同省医療指導監査室は「規則に違反するかどうかは、事実関係を確認し、個別具体的に判断する」としている。
病気腎移植をめぐっては、宇和島徳洲会病院泌尿器科部長の万波誠医師(66)が同病院で十一件実施。前任の市立宇和島病院でも十―十五件実施したと説明している。日本移植学会幹部らから「現代医学の水準、常識を無視している」との批判が出ているが、万波医師は会見などで、患者や家族には十分説明し死亡例はないと強調。「生体、死体腎移植に続く第三の道として、このような医療行為があってもいいのではないか」などと訴えている。
療養担当規則は保険医療機関に、診療報酬請求でも適正な手続きを義務付け。宇和島徳洲会病院では、患者らへの文書による説明を定めた報酬請求の施設基準を満たしていなかった事実が明らかになっている。
社会保険庁関係者によると、監査終了後、レセプト(診療報酬明細書)やカルテ、聞き取り調査結果などを精査し、違反が確認されれば診療報酬返還を求めるほか、保険医療機関の指定や保険医の登録の取り消し、戒告、注意を内容とする行政上の措置を検討する方針という。
一方、愛媛社保局などは市立宇和島病院の病気腎移植についても事実確認が必要としており、職員が二十二日、同病院を訪れ、カルテの保存などを求めた。

(2006年11月24日 愛媛新聞)

投稿者:1-12-bike 日時:2006年12月05日 10:11 | パーマリンク

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